教員業績データベース |
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言語種別 | 日本語 |
演題 | 高周波カテーテルアブレーション中に不適切なペーシング作動を認めたCRT-Dの一例 |
学会名 | 第33回 心不全とペーシング研究会 |
学会区分 | 研究会・講演会等 |
発表形態 | Web発表 |
発表形式 | 一般 |
発表形式名 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎岩井 瑠美, 峰 隆直, 福原 英二, 北垣 諒, 飛田 祥伸, 山崎 裕司, 北谷 祐季 |
発表年月日 | 2022/03/18 |
国名 | 日本 |
開催地 (都市, 国名) |
Web開催 |
開催期間 | 2022/03/18~2022/03/18 |
概要 | 【はじめに】
植込み型心臓電気デバイス(CIEDs:cardiac implantable electronic devices)患者への高周波カテーテルアブレーション(RFCA:radiofrequency catheter ablation)の施行は併用注意とされており、施行時は高周波通電によるCIEDsへの干渉を理解した設定を考慮しなければならない。今回、我々はCRT-D植込み患者のRFCA中に、高周波通電により引き起こされた不適切なペーシング作動を経験したので報告する。 【症例】 CRT-D(Abbott社製:Quadra Assura MP)植込み後の患者。心房細動RFCA後心房頻拍に対するRFCAを行う事となった。入室時の設定はDDI(rate:70 PaceAV delay:190ms)、作動は心房ペーシング両室ペーシングであった。除細動機能をOFFにしペーシング機能は変更せずRFCAを開始した。EPSを行ったが心房頻拍は誘発されず、伝導再開を認めた右肺静脈(RPV)と三尖弁輪下大静脈峡部(CTI)の通電を行った。CTI RFCA施行中に心房ペーシングと同じタイミングで心室へのペーシング作動を認めた。この現象はCTIへの通電中のみ確認されRPVへの通電中は記録されなかった。症例終了後のデバイスチェックで異常を認めず、現在まで問題なくフォローアップを行っている。 【考察】 CTI RFCA施行中に認めた心房と心室の同時ペーシングは、CIEDs本体の保護回路の特性によるものと考える。本症例では高周波通電による電流がリードを介してCRT-D本体へ流入し、心室リードからペーシングスパイクという形で放出されたと推測される。 【結語】 CIEDs患者へのRFCAでは、通電によってデバイスが受ける影響に注意し治療にあたる必要がある。 |