教員業績データベース |
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言語種別 | 日本語 |
演題 | 尿道下裂術後の成人期尿道狭窄に対する手術治療 |
学会名 | 第108回日本泌尿器科学会総会 |
学会区分 | 国内学会 |
発表形態 | 口頭 |
発表形式 | 一般 |
発表形式名 | 現地開催+LIVE配信+事後配信 |
発表者・共同発表者 | 兼松 明弘, 橋本 貴彦, 嶋谷 公宏, 野島 道生, 山本 新吾 |
発表年月日 | 2020/12/23 |
開催地 (都市, 国名) |
神戸 |
学会抄録 | 日本泌尿器科学会総会 108回,1242 2020 |
概要 | 背景】小児期に尿道下裂修復術を受け、成人期に当科で尿道狭窄治療を行った症例について臨床的特徴と手術成績について検討した。
【対象患者と方法】2011-2018年までに14例の成人期狭窄例が当科を受診した。うち7名に手術治療を行ったので、臨床成績を後方視的に検討した。 【結果】14例の受診時年齢は15~47(中央値30)歳で、初期治療後10~41(中央値24)年経過していた。初期治療は自院9例、他院5例で行われていたが、8例で成人期まで狭窄症状はなかった。狭窄部位は形成尿道-自己尿道移行部12例、形成尿道全長2例で、狭窄長は中央値7.5(5~40)mmであった。全例に自己導尿ブジーと尿道形成術を提示し、7例がブジー継続中、7例は最終的に手術治療を行ったが再狭窄が3例あり、のべ10例14回の手術治療を行った。初期治療を自己ブジーで開始しその後手術を選択した5例は、ブジー継続した7例と比較してブジーによる改善が有意に低かった。尿道形成として最初に口腔粘膜利用手術を施行したのは5 名で、狭窄部パッチ手術2例(一期腹側onlayと二期Asopa各1例)と完全置換3例(全て二期Bracka手術)であった。二期Asopa例で術後1年目に憩室様拡張があり尿道皮膚ろうを作成した。完全置換の1例で二期手術予定の一期目でグラフト拘縮のために二期目にすすめなかった。ほか2例は追加処置なく経過している。初期治療として尿道会陰ろうを選択したのは1例、カットバックは2例あったが、カットバック2例はいずれも再狭窄があり、1例で二期Bracka手術を術後7年目に追加した。結果的に手術症例全例で尿道拡張なしに自排尿は可能となった。 【結論】手術症例は自己ブジーによる改善度がブジー継続例よりも低かった。尿道形成例では姑息手術、完全置換手術のいずれにおいても再狭窄からPolysurgeryとなるリスクが存在した。 |