教員業績データベース |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 【耳鼻咽喉科と漢方薬-最新の知見-】耳管開放症 |
掲載誌名 | 正式名:ENTONI ISSNコード:13462067 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | (株)全日本病院出版会 |
巻・号・頁 | (229),25-34頁 |
著者・共著者 | 大田 重人 |
発行年月 | 2019/03 |
概要 | 耳管開放症の治療では、体重減少や低血圧、耳管周囲の脂肪減少、翼突筋静脈叢の圧低下などによる耳管閉鎖不全を考慮する。体重減少への対応や適切な水分摂取などの生活指導を基本としたうえで耳管や耳管周囲組織を増強する薬剤が望まれるが、西洋薬治療はやや困難である。漢方薬治療は耳管開放症を耳管のみでなく全身の「虚」:「気虚」「血虚」「津液枯燥」ととらえ全身状態から改善していく考え方で、「虚」を補う代表的な補剤である補中益気湯が注目されている。当科での耳管開放症確実例149耳の検討では、補中益気湯の有効率は59%であった。その他、「気鬱」が併存する場合の加味帰脾湯や「腎虚」を改善する八味地黄丸、「気血両虚」に対する十全大補湯も選択肢となる。耳管開放症を「虚証」と考え、全身の「虚」の改善を目指す漢方薬治療が期待される。(著者抄録) |
文献番号 | 2019168840 |