教員業績データベース |
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論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 【これでわかる!食道胃接合部疾患】 炎症性疾患 プロトンポンプ阻害薬(PPI)とHelicobacter pylori除菌でGERD診療は変わる? |
掲載誌名 | 正式名:消化器内視鏡 ISSNコード:09153217 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 29(9),1671-1679頁 |
著者・共著者 | 富田 寿彦, 森 すみれ, 清 裕生, 田村 彰朗, 戸澤 勝之, 應田 義雄, 大島 忠之, 福井 広一, 渡 二郎, 三輪 洋人 |
発行年月 | 2017/09 |
概要 | Helicobacter pylori(H.pylori)を除菌すると逆流性食道炎が増加するのではないかと懸念されているが、いくつかのメタ解析の結果からH.pylori除菌は逆流性食道炎発症を増加させないと報告されている。一般的にH.pylori未感染者は胃酸分泌能が正常に保たれているため、H.pylori未感染者が増加している現在、胃食道逆流症(GERD)発症のリスクは以前にも増して高まっているのではないかと予想されている。特に食道裂孔ヘルニアが合併すると、逆流性食道炎発症のリスクファクターとなることが報告されているため注意が必要である。しかしながら、実地診療でH.pylori除菌後に逆流性食道炎が発症したとしても、ほとんどが内視鏡的重症度のロサンゼルス分類Grade A、Bの軽症型であるため、基本的には常用量の酸分泌抑制薬で十分対応可能である。またH.pylori陽性GERD患者に長期的にプロトンポンプ阻害薬(PPI)を継続投与する場合は、胃体部胃炎を増悪させ、胃粘膜萎縮がさらに進展する可能性があることが知られているため、ガイドラインではあらかじめ除菌をしておくことが推奨されている。(著者抄録) |
文献番号 | 2018030157 |