![]() 教員業績データベース |
|
論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 乳児眼振症候群に対する外眼筋手術の治療成績 |
掲載誌名 | 正式名:神経眼科 ISSNコード:02897024 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 34(3),305-10頁 |
著者・共著者 | 友成 早紀, 木村 亜紀子, 大北 陽一, 増田 明子, 三村 治, 五味 文 |
発行年月 | 2017/09 |
概要 | 目的:視力向上あるいは頭位異常の改善を目的に外眼筋手術を受けた乳児眼振症候群(Infantile nystagmus syndrome:INS)の治療成績について報告する。対象と方法:2006年から2015年までに兵庫医科大学病院眼科を受診しINSに対して外眼筋手術を受け、術後最低6ヵ月以上経過観察できた15歳以下の22例(手術時平均年齢:7.5歳)を対象とした。術後経過観察期間は平均3.7年であった。眼振の振幅減弱が目的のものには水平4直筋大量後転術を、頭位異常改善が目的のものにはAnderson法またはKestenbaum変法を施行した。立体視検査にはTitmus stereo tests(以下TST)と大型弱視鏡を用いた。眼振の種類と術式、視力、頭位異常、両眼視機能予後について後ろ向きに検討した。結果:律動眼振で静止位があったものが12例、なかったものが6例、周期交代性眼振3例、振り子様眼振が1例であった。両眼視力では術前後で有意な向上は認められなかったが、視力不良眼の視力は全体で有意に向上した(p=0.0001)。頭位異常を認めた11例中、術後5例(45%)は頭位異常消失、3例(27%)は改善、2例はのちに再発、1例は不変であった。不変例は白子症と黄斑低形成の合併例であった。両眼視機能は術前後でいずれの群にも有意な改善は認められなかった(近見:p=0.0845、遠見:p=0.8516)。結論:眼振に対する外眼筋手術は、視力不良眼の視力向上と頭位異常の改善に有効であった。ただし、黄斑低形成合併などの視力不良例では頭位異常が残存する可能性がある。(著者抄録) |
文献番号 | RA11320006<Pre 医中誌> |