教員業績データベース |
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論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
招待の有無 | 招待あり |
表題 | 【循環器薬物療法UPDATE】 主要な薬物の特徴とエビデンス 利尿薬、バゾプレシンV2受容体拮抗薬 |
掲載誌名 | 正式名:医学のあゆみ ISSNコード:0039-2359 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 259(14),1433-9頁 |
著者・共著者 | 安藤 友孝, 廣谷 信一, 増山 理 |
発行年月 | 2016/12 |
概要 | 利尿薬は、体液貯留(volume overload)による呼吸困難、下腿浮腫・腸管浮腫など臓器浮腫の改善に有用である。なかでもループ利尿薬はジギタリスとともに非常に古くから使用されており、β遮断薬やレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)阻害薬による心不全治療のパラダイムシフトが起こった現在においても、臓器浮腫の改善のために使われつづけている。しかし、心不全の標準治療薬としてβ遮断薬、RAAS阻害薬に豊富なエビデンスがある一方で、ループ利尿薬には心不全患者の予後改善を示した臨床試験はほとんど報告されていない。むしろ予後を悪化させている可能性を示唆する知見すら散見されている。しかし、現時点でループ利尿薬が本当に予後を悪化させているのか否かは明らかになっていない。また、ループ利尿薬にはループ利尿薬抵抗性や低ナトリウム(Na)血症という問題もある。このような状況で、バゾプレシンV2受容体拮抗薬であるトルバプタンは、(1)ループ利尿薬の使用量を減らしうる、(2)ループ利尿薬抵抗性の状態でも利尿をはかれる、(3)低Na血症を是正する、という視点で評価されている。本稿では、そもそもなぜループ利尿薬が心不全患者の予後悪化をきたしうるのかを概説し、心不全診療における利尿薬の問題点について考えたい。(著者抄録) |
文献番号 | 2017054500 |