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論文種別 | 症例報告 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 正常眼軸眼で固定内斜視を発症した1例 |
掲載誌名 | 正式名:眼科臨床紀要 ISSNコード:1882-5176 |
巻・号・頁 | 8(6),419-23頁 |
著者・共著者 | 増田 明子, 木村 亜紀子, 岡本 真奈, 三村 治 |
発行年月 | 2015/06 |
概要 | 背景:強度近視に伴う固定内斜視は、眼球後部が上直筋と外直筋の間から筋円錐外へ脱臼し、内下転位をとり、MRI(磁気共鳴画像)で容易に診断が可能である。今回、正常眼軸長であるにもかかわらず、強度近視による固定内斜視のように、外眼筋の位置異常を伴う内斜視を経験したので報告する。症例:68歳、女性。20年前からの内斜視を主訴に、当科へ紹介受診となった。眼位は、遠見眼位が100PD以上の左内斜視で、眼球運動は両眼とも軽度の外転制限と上転制限を認めた。眼軸長は右眼22.87mm、左眼22.85mmと正常眼軸で、頭部MRIでは、内直筋と外直筋の下方への位置異常を認めた。正常眼軸ではあるが、外眼筋の位置異常を呈しており、外直筋の短縮をすると、さらに眼球後方が外上方に脱臼する可能性が高まると考え、両眼の内直筋後転術(各8.0mm)を施行し、眼位は改善した。結論:内斜視の中には、強度近視でなくとも外眼筋の位置異常を呈しているものがあり、そのような症例ではMRIで外眼筋の状態を確認し、内直筋の後転を第一選択とすべきである。(著者抄録) |
文献番号 | P624220010<Pre 医中誌> |