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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 急性有機リン中毒患者に対するリハビリテーション経験 |
掲載誌名 | 正式名:総合リハビリテーション ISSNコード:0386-9822 |
巻・号・頁 | 42(10),983-987頁 |
著者・共著者 | 山崎 允, 藤原 大, 眞渕 敏, 道免 和久 |
発行年月 | 2014/01 |
概要 | 症例は53歳女性で、鬱病を発症し、その後、腎機能障害を指摘された。鬱病由来の自殺企図で、有機リン化合物を約150mL服用し、救急搬送された。搬入時、有機リン農薬成分の血中濃度測定は施行されなかった。中毒への治療としてヨウ化プラリドキシム、硫酸アトロピン、活性炭投与、胃洗浄などが施行され、人工呼吸器・持続的血液濾過透析・体外式膜型人工肺など全身管理が施行された。収縮期血圧が100mmHgとなることもあり、ドパミン塩酸塩が投与された。第10病日よりリハビリテーション開始となった。急性中毒症状の中枢神経作用による意識障害により自発運動は認めず運動機能の評価はできなかった。自発呼吸低下に加え、ムスカリン様作用による喀痰貯留、腎障害増悪などによる胸水貯留により下側肺障害を呈し、中間期症候群の合併が疑われた。循環動態に留意し、前傾側臥位への体位交換や四肢関節拘縮予防のため関節可動域運動を行った。リハビリ施行に関して、人工呼吸管理下の急性期ではChE値の推移・全身状態に注意しながら合併症の予防・改善に努めるとともに離床時期を見極めていく必要があり、急性期以降は定期的な四肢筋力などの測定を行い、遅発性神経障害や四肢筋疲労に注意しながら運動・離床を進める必要性が示唆された。 |
文献番号 | 2015014578 |