教員業績データベース |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 右頭頂間溝近傍の損傷により左上肢にAction Selectionの障害と思われる症状を呈した1例 |
掲載誌名 | 正式名:神経心理学 ISSNコード:0911-1085 |
巻・号・頁 | 29(3),182-191頁 |
著者・共著者 | 花田 恵介, 竹林 崇, 天野 暁, 田中 春美, 道免 和久 |
発行年月 | 2013/09 |
概要 | 右頭頂間溝近傍の損傷により左上肢にAction Selectionの障害と思われる症状を呈した43歳の女性の症例を報告した。左手でパソコンのキーボードが使えなくなり、その後の左上肢の症状が持続したため、神経内科を受診した。MRIで右大脳半球に脳梗塞が発見され、緊急入院となり、保存的加療がなされた。入院当初よりトイレ歩行程度は可能であったが、左側の壁にぶつかる、左側の通路から出て来た人に気づかない、といった症状が認められた。左上肢は「使いにくい」との訴えがあった。Osiurakら(2008)が用いたAction Selection課題に準拠して把持運動について検討したところ、逡巡と誤反応が確認された。本例は右頭頂間溝を中心とした病巣を呈しており、近年健常者を対象とした機能画像研究において、頭頂間溝がAction Selectionに関与している可能性が指摘されていることから、本例の症状は頭頂間溝がAction Selectionに関与しているとする機能画像研究を支持する可能性が示唆された。 |